営業ターゲットを決める具体的な方法|成果を出す営業は“誰に売るか”から始まる

営業で成果を出せるかどうかは、「誰に売るか」で8割決まる。いくら商品が良くても、ターゲットを間違えれば提案は刺さらず、時間も労力も無駄になってしまいます。この記事では、営業ターゲットを正しく設定するための具体的なステップを紹介します。個人営業・法人営業問わず使える考え方なので、ぜひ現場で活かしてください。

なぜターゲット設定が重要なのか?

営業活動において「ターゲットを決める」とは、“勝てる市場”を絞ることです。全方位に営業するのは非効率。成果が出る相手、継続的に利益をもたらしてくれる相手に集中することで、営業効率も生産性も大きく変わります。

【STEP1】自社商品・サービスの価値を言語化する

まずは自社が「誰に、何の価値を提供しているのか」を明確にしましょう。以下の3つの問いを使って、言語化してみてください。

  • あなたの商品・サービスで、顧客はどんな悩みが解決される?
  • 他社と違う強みは何か?
  • 過去に成果を出した顧客の特徴は?

▼例
悩み:「Web集客が伸び悩んでいる」
強み:「BtoB特化・広告運用×LP制作をワンストップ提供」
成果事例:「製造業の地方企業でリード数3倍」

ここを押さえると、ターゲット選定が一気に明確になります。

【STEP2】理想の顧客像(ペルソナ)を明確にする

次に、“誰に届けるべきか”の具体像(ペルソナ)を作成します。以下の項目を参考に、理想的なターゲット像を洗い出しましょう。

〈法人営業の場合〉

  • 業種・業界(例:建設業・医療業界)
  • 企業規模(従業員数/年商)
  • 担当部署・役職(マーケティング部の課長クラスなど)
  • 地域(関東圏/全国など)
  • 喫緊の課題(DX化/人手不足など)

〈個人営業の場合〉

  • 年齢・性別
  • 年収・職種
  • ライフスタイル(家族構成/住まい/休日の過ごし方)
  • 悩み・課題(転職したい/健康不安など)

既存顧客の中で「理想的だ」と思える相手をベースに考えると精度が高まります。

【STEP3】狙わないターゲットも明確にする

営業の時間は限られています。だからこそ、「狙わない相手」を先に定義しておくことも重要です。

▼狙わないターゲット例

  • 単発取引で終わる見込みが高い業種
  • 価格しか見ていない担当者
  • 社内稟議に時間がかかりすぎる企業規模

「断る勇気」があると、本当に注力すべきターゲットにリソースを集中できます。

【STEP4】ターゲットに優先順位をつける

洗い出したターゲットの中から、「今すぐアプローチすべき層」を絞るために、スコアリングを使います。

▼スコアリング例(各5点満点で評価)

  • 市場規模(業界の伸びしろ)
  • 決裁スピード(導入までの速さ)
  • 粗利の高さ(利益率)
  • 継続性(リピート/契約期間)

点数の高いものを上位に設定し、営業リストを優先順位順に並べることで、効率的にアプローチできます。

【STEP5】仮説検証→改善のサイクルを回す

ターゲットを設定したら終わりではありません。実際に営業をかけて反応を見ながら、“ターゲット像の精度”を上げていくことが重要です。

  • どんな切り口なら響いたか?
  • どの業界は反応が鈍いか?
  • 担当者の職位やタイプによって差はあるか?

営業活動を通じて得られた「現場データ」をもとに、ターゲット設計を定期的にアップデートしましょう。

まとめ|成果を出す営業は「誰に売るか」を決めることから始めている

営業は「誰に売るか」がすべてです。優秀な営業は、成果が出る相手に集中して価値提供することで、高い成約率とLTV(顧客生涯価値)を実現しています。ターゲットを決めることは、ただのマーケティング作業ではなく、営業戦略の基盤です。この記事を参考に、今すぐターゲットの棚卸しをしてみてください。

この記事の著者

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