営業活動において「フォローアップ」は、単なる確認作業ではなく、商談を前進させるための最重要アクションです。特に新人営業マンは、「何を・いつ・どうやってフォローすべきか」が曖昧なままだと、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。この記事では、営業フォローアップの重要性と、タイミングのコツを実践的に解説します。
なぜ営業フォローアップが重要なのか?
営業の現場では「一度提案して終わり」では、なかなか成果につながりません。顧客の検討は後回しにされがちで、他社との比較の途中だったり、社内調整に時間がかかったりすることが日常茶飯事です。
たとえば、顧客に「検討します」と言われて、その後しばらく返事がなく「ご検討状況はいかがでしょうか?」とフォローするやりとりが多くあります。特にBtoB営業の場合は即決が少なく、顧客と継続的によい関係を築き、成約につなげていくことが重要になるのです。
▼フォローアップの役割
- 提案内容を思い出してもらう
- 検討状況を把握する
- 検討の背中を押す
- 信頼感を高める
- 競合に対して優位に立つ
フォローアップの基本タイミング
営業の進捗に応じて、顧客フォローのタイミングを変えることが重要です。以下のタイミングは、商談を前に進めるうえで「押さえるべき基本」となります。
フェーズ | フォローのタイミング | 理由と目的 |
---|---|---|
初回メール送信 | 30分〜2時間後に電話 | 開封直後のタイミングで印象づけ |
提案資料送付 | 翌営業日 | 内容確認と第一印象をヒアリング |
見積書送付 | 2〜3営業日後 | 検討時間を確保しつつ進捗確認 |
稟議中(社内検討) | 5営業日後 | 稟議のスピード感を見極める |
契約書送付 | 3営業日後 | 締結状況の把握 |
サービス開始後(初期サポート) | 導入から1週間後 | 利用状況を確認、満足度向上へ |
音沙汰なしの顧客 | 最後の接点から10日後 | 忘れられていない印象を与える |
キーマン不在時の再アプローチ
営業電話でキーマン(決定権者など)が不在のケースも多くあります。その場合も「次にいつかけ直すか」を事前に想定しておくことが大切です。
状況 | 再コール目安 | ポイント |
---|---|---|
「今日は不在です」 | 当日中(3〜4時間後) | 時間帯を変えてチャレンジ |
「夕方戻ります」など情報あり | 伝えられた時間+30分後 | 時間に少し余裕をもって連絡 |
長期不在(出張中など) | 復帰日+1日に再コール | 不在情報をカレンダーに記録する |
不在が続く場合は、「電話→メール→DM」のように、手段を変えるのも有効です。
再訪問のタイミングも見逃すな!
訪問営業の場合は、「再訪問」のタイミングを見誤ると、しつこい印象を与えたり、チャンスを逃したりします。
シーン | 再訪問目安 |
---|---|
初回訪問で前向きな反応 | 3〜5営業日後 |
提案書提出後 | 1週間後 |
稟議中や社内検討と伝えられた場合 | 2週間後 |
「時期ではない」と断られた場合 | 1〜3ヶ月後 |
反応なし・追い切れていない場合 | 2〜3週間後 |
フォローアップで差がつく営業に
新人営業マンにとって最も大切なのは、1回の営業アプローチだけで、仕事をした気にならないことです。1回の提案で満足するのではなく、成約率を高めるべく、第2段や第3弾の「次の一手」を考えるようにしましょう。
特に高い商材の場合、1回の営業だけで成約に至ることは珍しく、何度も提案する粘り強さも重要です。このとき、うざいと感じさせないような言い方やタイミングに、気をつける必要があります。
まとめ:フォローは“攻め”の営業アクション
フォローアップは、“単なる後追い”ではなく“前に進める”ための攻めの行動です。適切なタイミングと手段を意識すれば、成約率は大きく上がります。相手の状況や商談フェーズに合わせて、カスタマイズしていきましょう。