ECサイトの「ささげ」とは?外注のメリットとデメリットを紹介

毎月100点以上の新商品がありECサイトへの掲載が大変……。
ECサイトを始めたものの、作業負担が多すぎて全然手が回らない……。

そんなECサイト運営者におすすめしたいのが、「ささげ(撮影・採寸・原稿)」を外注するという方法です。

今回は「ささげ」業務の重要性と、それを外注するメリット・デメリットについて解説していきます。

EC運営における「ささげ」とは?

「ささげ」とは、ECサイトに商品情報を掲載するために必要な3要素「撮影(つえい)」「採寸(いすん)」「原稿(んこう)」の、最初のひらがな1文字をとった造語です。

たとえばアパレルのオンラインショップは、次のような構成になっているでしょう。

・数枚の服の写真が見れるようになっており(撮影)、

・SMLなどのサイズ、またはその詳細が表示されており(採寸)、

・素材や原産国といった商品の特徴などが書かれている(原稿)

このようなECサイトに必要な3つの構成要素を準備する業務が「ささげ」です。

ささげ業務の重要性

ネット販売ではリアル販売と違い、手に取って商品を確かめることができません。アパレルであれば、商品の色合い・素材の手触り感などの情報も伝えることが重要ですよね。

それらの情報を、いかにネットで消費者にうまく伝えることができるかが、消費者が購入するかどうかの意思決定に大きな影響を与えるもの。あなた自身もECサイトを見て、商品画像に一目ぼれして買ってしまったり、実際にサイズが合うことを確認してカートに入れたり、キャッチコピーに心が動かされて購入したりした経験はないでしょうか。

「ささげ」は、消費者の購入意欲をそそる重要なファクターです。

この「ささげ」を上手に正確に伝えることができれば、より多くのお客様に安心して商品を購入してもらい、「実際と全然違う」といったクレームや返品も減らすこともできます。

その意味で、ECサイトの売り上げを左右するといっても過言ではないでしょう。

原稿の質は広告集客やSEOにも影響する

撮影・採寸・原稿のなかでも、特に頭を悩ませるのは「原稿」ではないでしょうか。というのも、商品説明はただ書けばいいというわけではなく、検索エンジンの特性を考慮した原稿に仕上げる必要があります。
たとえばリスティング広告とSEOがその典型でしょう。

ECサイトの広告集客に効果的なリスティング広告のプロダクトに動的検索広告・ショッピング広告があります。動的検索広告はページ内のテキスト情報から、ショッピング広告は商品名等から自動的にキーワードが選定され広告配信されるプロダクトです。

もし「青 ハンカチ メンズ 冠婚葬祭」というキーワードで広告を表示させたい場合、商品ページに上記の4ワードが含めなければ広告が表示されにくいという問題が発生します。そのため、商品説明文に「青 ハンカチ メンズ 冠婚葬祭」を含める必要があるのです。

SEOも考え方は同様で、記事のタイトル・見出し・本文に「青 ハンカチ メンズ 冠婚葬祭」をうまく入れて、原稿を作成する必要があります。

リスティング広告にしても、SEOにしても「どんな検索キーワードを狙うか」を考えたうえで、商品説明文に検索エンジン対策を施さないと、広告効果も薄れてしまうのです。

ささげを外注するメリットとデメリット

「ささげ」は大切な作業ではありますが、現状そこまでのリソースを割くことができないといったケースもあるでしょう。そんなときは、外注を検討してみてはいかがでしょうか?

ささげを外注するメリットとデメリットは、次のとおりです。

ささげを外注するメリット

ささげを外注するメリットは、主に5つ。

・プロの撮影品質/売れる原稿品質を導入できる

・プロに任せることで、寸法のズレが生じづらい

・人手と時間といった経営資源が削減できる

・カメラなどの機材費や画像編集ソフトがかからない

・ほかの重要な業務に専念することができる

人手も時間もとられることなく、高品質な「ささげ」を確保できることがメリットになります。

ささげを外注するデメリット

ささげを外注するデメリットは、主に4つです。

・外部委託コストが発生する

・自社製品カテゴリの実績がある会社を探すのが大変

・撮影・寸法・説明文作成のノウハウが自社に蓄積されない

・商品販売に至る時間が、内製するのと比べて長い

外注コストが高くつくのと、自社に「ささげ」のノウハウが蓄積されないというのが、大きなデメリットになるでしょう。

ちなみに、外注コストの目安としては、1商品あたり2,000円~3,000円です。

まとめ

ささげ業務を外注することで、外注コストは膨らんでしまいますが、掲載する商品点数が増やせたり、コンバージョン率が高い商品ページに仕上げたりすることが可能です。

これらはECサイト運営をするうえで、重要であることは間違いありません。

ささげの内製コストと外注コストを天秤にかけ、採算が合うようであれば外注を活用してみてはいかがでしょうか。