「セールスライティングをどう書けばいいかわからない…」そんな悩みを解決する定番のテンプレートがPASONAの法則です。神田昌典氏が1999年に提唱し、現在も多くのコピーライターやマーケターに活用されています。
実はPASONAの法則には「旧PASONAの法則」と「新PASONAの法則」が存在します。本記事ではその違いを整理しつつ、新しいPASONAの法則を活用したランディングページの実例まで詳しく解説します。
PASONAの法則とは?
PASONAの法則は、セールスコピーの基本構造をまとめたフレームワークです。ランディングページ(LP)、ダイレクトメール(DM)、チラシ、プレゼン資料など幅広い媒体に応用可能で、初心者から上級者まで活用できる「型」として知られています。
旧PASONAの法則(1999年~)
まずは1999年に提唱された「旧PASONAの法則」について見てみましょう。要素は以下の通りです。
- P:Problem(問題) … 買い手が持つ問題や欲求に気づかせる
- A:Agitation(扇動) … 問題をあぶり立てて不安を煽る
- SO:Solution(解決策) … 解決方法があると提示する
- N:Narrowdown(絞込) … 解決の条件や対象を絞る
- A:Action(行動) … 今すぐ行動する理由を示す
「問題提起 → 煽り → 解決策 → 絞込 → 行動」という流れで、強い購買意欲を引き出すことが目的でした。しかし「煽る」手法が過度になると、現代の消費者に不快感を与えるリスクがあり、2016年に改訂が行われました。
新PASONAの法則(2016年~)
2016年に発表された新PASONAの法則は、現代の消費者心理に合わせて「煽り」から「寄り添い」へと方向転換されました。要素は以下の通りです。
- P:Problem(問題) … 買い手の悩みや欲求を提示する
- A:Affinity(親近感) … 自分も同じ経験をしたと共感を示す
- S:Solution(解決策) … 解決方法を紹介する
- O:Offer(提案) … 具体的な商品・サービスの提案
- N:Narrowdown(絞込) … 限定条件を提示する
- A:Action(行動) … 今すぐ行動する理由を強調する
変更点は大きく2つあります。
1. 「Agitation(扇動)」が「Affinity(親近感)」へ
2. 「Solution(解決策)」が「Solution(解決策)」と「Offer(提案)」に分割
要するに「煽る」のではなく「共感し寄り添いながら解決策を提案する」スタイルへ進化したのが新PASONAの法則です。
新PASONAの法則の応用例(ダイエットプロテインLP)
ここからは、実際に新PASONAの法則を使ってダイエットプロテインを販売するランディングページの例文を見ていきましょう。
Problem(問題)
「何度ダイエットしてもリバウンドしてしまう」──そんな経験はありませんか?
Affinity(親近感)
実は私自身も同じ悩みを抱えていました。「夏までに痩せたい!」と決意しても、気づけばお菓子に手が伸び、3日坊主で終わる……。そんな失敗を繰り返してきました。
Solution(解決策)
原因は糖質の摂りすぎかもしれません。専門家によると糖質には中毒性があり、食欲を止められなくなるのだとか。そこでおすすめなのが「食事の一部をプロテインに置き換える」方法です。
Offer(提案)
そこでご紹介したいのが「ダイエットプロテイン」です。初回限定で70%OFF、さらに『プロテインで簡単ダイエット』小冊子もプレゼント。この一冊を参考に飲むだけで、効率的に続けられます。
Narrowdown(絞込)
ただし、このキャンペーンは「明日20時まで」かつ「在庫限り」で終了となります。赤字覚悟のため、延長予定はありません。
Action(行動)
「もう失敗したくない!」という方は、今すぐ下のボタンからお申込みください。今回限りのチャンスです。
まとめ:PASONAの法則は万能テンプレート
本記事では、旧PASONAの法則と新PASONAの法則の違い、そして応用例文をご紹介しました。ポイントは以下の通りです。
- 旧PASONAは「煽る」スタイル、新PASONAは「寄り添い提案する」スタイル
- 新PASONAはLP・DM・チラシだけでなく、プレゼンや営業トークにも応用可能
- 「問題提起 → 共感 → 解決策 → 提案 → 絞込 → 行動」の流れで自然に購買行動を促せる
PASONAの法則を活用すれば、初心者でも説得力のあるコピーを作成できます。ぜひ明日からのライティングや営業活動に取り入れてみてください。