本記事では、リスキリングの方法や注目される理由、導入時に活用できる補助金・給付金について紹介します。企業の人事担当者や、転職・再就職を考えている方はぜひ参考にしてください。
リスキリングとは?
リスキリングとは、今後必要になる業務スキルを会社主体で従業員が学ぶこと、あるいは個人が転職のために新しいスキルを習得することを指します。
DX化の進展や「2030年までに世界で10億人をリスキリングする」という世界経済フォーラムの宣言、そして政府による支援強化により、注目度が高まっています。
リカレント教育との違い
リカレント教育は、大学などの教育機関を活用して個人が学ぶ取り組み。対してリスキリングは、会社主体で従業員に教育を行う点が大きな違いです。
企業がリスキリングを推進するメリット
- 従業員が新しいスキルを習得し、業務効率化や人材確保につながる
- 従業員のモチベーションやエンゲージメントが向上する
- 自発的な学びを促し、組織全体のスキル底上げになる
個人がリスキリングするメリット
- DX人材として市場価値が高まる
- 転職・再就職で有利になる
- 副業・業務委託から正社員へのキャリアアップの可能性もある
リスキリングの国内企業事例
- 日立製作所:研修機関「日立アカデミー」を設立し、約16万人の社員にDX教育を実施
- 富士通:DX人材の確保に向けたリスキリングを推進
- 三井住友フィナンシャルグループ:全社員5万人にDX教育を展開、10分程度のコンテンツを30本以上提供
企業が活用できるリスキリング補助金
- DXリスキリング助成金:中小企業が従業員に民間教育機関でのDX教育を実施する際に受講料・教材費を助成
- 事業展開等リスキリング支援コース:新規事業・脱炭素化などに必要な人材育成を対象に、訓練経費や賃金を助成
個人が活用できるリスキリング給付金
- 専門実践教育訓練給付金:6か月ごとに受講費用の50%(上限40万円/年)を支給 詳細はこちら
- 特定一般教育訓練給付金:受講費用の40%(上限20万円)を支給 詳細はこちら
- 一般教育訓練給付金:受講費用の20%(上限10万円)を支給 詳細はこちら
まとめ
DX化が進む中で、リスキリングは企業・個人ともに必要性が高まっています。
企業は補助金を活用して人材育成を進め、個人は給付金を利用してスキルを磨くことで、キャリアの選択肢を広げることが可能です。