近年、「偽サイト」「詐欺サイト」の脅威が急速に拡大しています。コロナ禍のデジタル化とネット通販市場の拡大を背景に、2022年には偽サイトの相談件数が約2倍、ネット詐欺検知数も前年比1.5倍という驚異的な増加が確認されました。この記事では、偽サイト・詐欺サイトの手口、特徴、見分け方、そして対策について詳しく解説します。
偽サイト・詐欺サイトの被害が急増中
独立行政法人国民生活センターのデータによると、ネット通販に関する「偽サイト」の相談件数は2022年に前年の約2倍に急増しました。

また、セキュリティソフト「詐欺ウォール」の『インターネット詐欺リポート2022年まとめ』では、ネット詐欺検知数が前年比1.5倍に増加しています。背景には、リモート生活の拡大やEC市場の成長があり、誰もが被害に遭う可能性が高まっています。

偽サイト・詐欺サイトの主な手口
2022年のネット詐欺の手口の上位は以下の通りです。
- 第1位:フィッシング(49.6%)
- 第2位:偽販売・違法販売(45.2%)

フィッシング詐欺
有名企業やクレジットカード会社を装ったメールやSMSを送り、偽サイトに誘導して個人情報を盗み出す手口です。怪しいURLや添付ファイルを不用意に開かないことが最大の防御策です。
偽販売・違法販売
偽物のブランド品を正規品と偽って販売したり、薬機法違反の商品を販売したりするケースです。表面的には安さやお得感を装うため、注意が必要です。
偽サイト・詐欺サイトの特徴と見分け方
偽サイトや詐欺サイトには共通の特徴があります。以下の6つをチェックポイントとして覚えておくと安心です。
- 日本語に違和感がある – 不自然な翻訳文のような日本語。
- URLが不自然 – 有名サイトと1文字違いなど紛らわしいURL。
- 怪しいリンク – メールやSNS経由で不審なリンクが送られてくる。
- 価格が異常に安い – 他社と比較して不自然に安い商品。
- 所在地や連絡先が不自然 – 特定商取引法に基づく表記が虚偽。
- 支払い方法が限定的 – 個人名義口座への前払いのみ。
偽サイト・詐欺サイトから身を守るための対策
- 公式サイトや正規アプリからアクセスする – 検索結果やSNS広告経由ではなく、ブックマークや公式アプリを利用。
- セキュリティソフトを導入する – 詐欺検知機能のあるセキュリティソフトを利用。
- 不審なメール・SMSを開かない – 送信元や文面に不自然さがあれば削除。
- 口コミ・評判を調べる – 初めて利用する通販サイトは必ず検索して評判を確認。
- 支払い方法を確認する – 銀行振込一択や個人口座名義の場合は要注意。
- 家族や同僚と情報共有する – 被害を防ぐためには周囲の注意喚起も重要。
まとめ
偽サイト・詐欺サイトは、誰もが被害に遭う可能性のある現代のリスクです。「日本語の違和感」「不自然なURL」「安すぎる価格」「支払い方法の限定」などの特徴を見抜き、日常的にセキュリティ意識を持つことが大切です。正しい知識と対策を身につけ、安心・安全なオンライン生活を送りましょう。