Googleスプレッドシートは、単に表計算ソフトとして使うだけではもったいないツールです。「なんとなく入力している」「計算はコピーで済ませている」という状態から脱却し、関数や便利機能を活用することで、集計・分析・レポート作成まで劇的に効率化できます。
本記事では、実務に直結する6つの超実用的な関数を紹介します。この6つを使いこなせるようになれば、業務のスピードも精度も一気にアップします。
関数1.SUMIFS(複数の条件で合計を出す)
SUMIFSは「複数の条件に合致するデータだけ合計したい」ときに便利です。
たとえば、売上集計や予算管理の場面で活躍します。
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "佐藤", B2:B100, "4月")上記例では、「営業担当が佐藤」かつ「月が4月」の売上合計を算出します。条件は複数設定可能で、「商品カテゴリーがAかつ地域が東京」など複雑な条件も簡単に集計できます。
- 数値が正しく表示されない場合は、条件のセルに余分なスペースや半角・全角の違いがないか確認。
- 条件が多い場合はSUMPRODUCT関数との組み合わせも検討すると柔軟性が増します。
関数2.VLOOKUP(表から「関連情報」を検索)
VLOOKUPは、別の表から必要な情報を引っ張ってくるときに使います。たとえば商品コードから価格や在庫数を取得する場合などです。
=VLOOKUP("P1002", A2:C100, 3, FALSE)この例では、「P1002」の価格を取得します。第4引数でFALSEを指定すると完全一致で検索されます。
- VLOOKUPは検索列が左端でなければならない制約があります。列の順序変更が難しい場合は、XLOOKUP(スプレッドシートではLOOKUP関数の組み合わせ)を検討するとより柔軟です。
- データが増えると処理速度が遅くなることがあります。必要に応じてINDEX+MATCHを組み合わせると効率的です。
関数3.QUERY(SQLライクなデータ集計の王様)
QUERY関数は、SQLのようにデータを抽出・集計・並び替えできる非常に強力な関数です。
=QUERY(A1:D100, "SELECT B, SUM(D) WHERE C='完了' GROUP BY B", 1)この例では、担当者ごとに「完了案件」の売上合計を算出します。WHERE、ORDER BY、LABELなどを組み合わせることで、複雑な集計も1行で完了します。
・QUERYは文字列として条件を書くため、シングルクオートやスペースに注意。
・データの範囲に空行があるとエラーの原因になることがあります。必要に応じてFILTER関数で空行を除外してから利用すると安定します。
関数4.ARRAYFORMULA(複数行に一括で計算式を適用)
ARRAYFORMULAを使うと、通常はコピーが必要な数式を複数行に一括で適用できます。これにより作業効率が大幅に向上します。
=ARRAYFORMULA(IF(A2:A<>"", B2:B * C2:C, ""))A列にデータがある行だけ計算し、空欄はスキップします。新しい行にデータを入力しても自動で計算されるため、手作業でコピーする必要がありません。
- 関数の範囲指定は無制限にすると処理が重くなる場合があります。必要な範囲だけ指定することをおすすめします。
- IF関数や条件付き計算と組み合わせると、自動集計表が簡単に作成可能です。
関数5.IMPORTRANGE(別ファイルのデータを自動連携)
IMPORTRANGEは別のスプレッドシートからデータを読み込む関数です。
日々更新されるデータを自動で反映させたい場合に便利です。
=IMPORTRANGE("https://docs.google.com/spreadsheets/d/xxxxxxxxx", "月次売上!A1:D100")初回利用時にはアクセス許可が必要ですが、その後は常に最新データが反映されます。
- 社内のマスターファイルや他部署の集計表と連携する際に非常に便利。
- データ元の変更がある場合、範囲やシート名が変わると自動更新が止まるので注意。
関数6.MATCH(検索値が何番目にあるか探す)
MATCHは検索値がリストのどの位置にあるかを返します。INDEX関数と組み合わせると、柔軟な検索が可能です。
=MATCH("山田", A2:A100, 0)→「山田」がA列の7番目なら「7」を返します。
=INDEX(B2:D100, MATCH("佐藤", A2:A100, 0), 2)→ 「佐藤」がある行の、C列の値を返す。柔軟な検索が可能です。
・MATCHとINDEXの組み合わせは、VLOOKUPでは対応できない左側列の検索や複雑な条件検索に有効です。
・データが重複している場合は最初に見つかった位置が返るため、意図しない結果にならないよう注意。
まとめ|この6つをマスターすれば「脱・初心者」
| 関数 | 主な役割 | 活用例 |
|---|---|---|
| SUMIFS | 複数条件で合計 | 月別・担当者別売上集計 |
| VLOOKUP | 表から値を取得 | 商品コードや社員ID検索 |
| QUERY | SQL風抽出・集計・並び替え | グループ集計・ラベル設定 |
| ARRAYFORMULA | 複数行に自動適用 | 自動計算・連番生成 |
| IMPORTRANGE | 別ファイル連携 | マスターデータ共有 |
| MATCH | 位置を返す | INDEXと組み合わせ柔軟検索 |
最後に:まずは「真似してみる」ことから始めよう!
最初は「関数は難しい」と感じるかもしれませんが、サンプルをそのままコピーして試すだけでも理解が進みます。
- 小さな表で動作確認する
- 実務のデータに置き換えて試す
- 条件や範囲を少しずつ変更して応用
こうしたステップで習得すると、業務時間を大幅に短縮でき、レポート作成や分析作業の質も向上します。まずはこの記事の6つの関数を実際にスプレッドシートで試して、「脱・初心者」を目指しましょう。










