大日本印刷株式会社(DNP)は10月16日、全国の図書館に向けて、RFID(ICタグ)を活用した蔵書点検サービスの提供を2023年10月に開始すると発表した。
蔵書点検に関して、富士物流株式会社と共同で独自のロボットやシステムを開発し、作業時間を大幅に削減する。
▼図書館におけるRFID導入と蔵書管理業務の状況(2023年9月現在、DNP調べ)
RFID 導入状況 | (国内公共図書館全体での割合) | 蔵書管理の方法 | 読み取り速度(1人で1時間作業した場合) |
未導入 | 7割以上 | 書籍のバーコードで管理。バーコードリーダーを使って、手作業で1冊ずつ読み取る。 | 1,000~1,200冊程度 |
HF帯RFID導入 | 2割程度 | HF帯RFIDを書籍に付与して管理。ハンディリーダーを使って、手作業で1冊ずつ読み取る。※リーダーを導入できず、バーコードでの管理となっている場合も多い | 1,000~2,000冊程度 |
UHF帯RFID導入 | 1割未満 | UHF帯RFIDを書籍に付与して管理。ハンディリーダーを使って、手作業で複数冊を同時に読み取る。 | 2,000~10,000冊程度※リーダーの性能による |
HF帯RFID対応のパッケージサービスの特徴
高出力ハンディリーダーを使用した読み取りシステムを提供。
派遣した作業員が読み取り作業を行う。
作業員1人の1時間当たりの読み取り数は、1,000~1,200冊から5000冊~10,000冊に拡大。
▼専用作業キットでの作業の様子
UHF帯RFIDタグ対応のパッケージサービスの特徴
高出力リーダー搭載の蔵書点検ロボットとハンディリーダーのシステムを提供。派遣した作業員が読み取り作業を行う。
作業員1人の1時間当たりの読み取り数は、2,000~10,000冊から60,000~70,000冊に拡大。
(ロボット1台とロボットの操作員1人、作業員1人によるハンディリーダーでの作業の場合)
ロボット重量は60kg程度で、多層階でもエレベーターで移動可能。
▼蔵書点検ロボットの作業の様子
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