リスティング広告とは
リスティング広告とは検索エンジンの検索結果ページや、ウェブサイト上に掲載できる広告です。このサービスを提供しているのは主にグーグル合同会社と株式会社ヤフーであり、Googleに掲載するリスティング広告媒体をGoogle広告と言い、Yahoo!に掲載するリスティング広告媒体をYahoo!広告と言います。
検索結果に広告を掲載できる検索連動型広告
各検索結果に広告を掲載する場合は、各広告媒体の管理画面から検索キーワードを指定すると指定したキーワードの検索結果に広告が掲載されます。この掲載方式を検索連動型広告と呼びます。
それでは、実際にどのように広告が掲載されるかを見ていきましょう。
図1はパソコンでの広告掲載画面です。青枠で囲われている部分が広告枠で、赤枠で囲われている部分が自然検索結果です。ファーストビューの60%程度を広告が占めています。
それでは、スマートフォンではどうでしょうか。図2をご覧いただくとお分かり頂ける通り、なんとファーストビューのほぼ全てを広告が占めているではありませんか。
このように、検索連動型広告は商品やサービスを探したり欲しがっていてインターネット検索するユーザーに、自社の商品を知っていただく最も効果的な手法と言えます。
大手ウェブサイトに掲載できるディスプレイ広告
検索結果に広告を掲載する検索連動型広告と異なり、Yahoo!Japanや食べログなどのウェブサイトに広告を掲載する方式をディスプレイ広告と言います。一般的に、Google広告で配信するディスプレイ広告がGoolgeディスプレイネットワーク(GDN)、Yahoo!広告で配信するディスプレイ広告がYahoo!広告ディスプレイ広告(YDA)と呼ばれています。
図1、2はデバイス別のYahoo!ジャパントップページでの広告掲載例です。
このように、従来は純広(予約型広告)として数100万円の広告料を支払わなければならなかったプレミアムな広告枠に、ディスプレイ広告で出稿できるようになっています。
Yahoo!ニュースや価格.comなどの有名なサイトから個人のブログまで、GDNだけでも200万サイト以上に掲載可能。GDNとYDAの両ディスプレイ広告で、国内のインターネットユーザー83%がリーチできるとも言われています。
ディスプレイ広告が有効なケースとしては、女性向けコスメ商材を20代女性に売りたい場合は@コスメに広告掲載するなどがあります。
商品と親和性の高いウェブサイトに掲載し見込客をウェブサイトへ誘導できます。
YouTubeなどに掲載できる動画広告
検索結果に広告を掲載する検索連動型広告と異なり、Yahoo!JAPANやYouTubeなどに動画を掲載する方式を動画広告と言い、大きく3つの種類があります。
動画広告で最も馴染み深い広告枠は、YouTubeの動画最盛時や動画視聴時に差し込まれる5秒でスキップ可能になるCMでしょう。YouTuberの収益源であるこの動画広告はインストリーム動画広告と呼ばれます。
2つ目はスマートフォン版Yahoo!JAPANのトップページに掲載されている、バナー内で再生される動画広告はインバナー動画広告と呼ばれます。
3つ目は、ユーザーがWebページをスクロールし、動画広告が画面に表示された瞬間に再生されるインリード広告。動画が常に再生されているインバナー広告と異なり、動画を冒頭から視聴させられる点が特徴です。
リスティング広告が掲載される仕組み
リスティング広告が掲載される仕組み
リスティング広告は、広告が表示される機会が発生するたびに入札単価と広告の品質でオークションが行われ、オークションに勝利した順に広告が掲載されます。
リスティング広告の品質の決定要素
広告の品質は、広告やキーワードといった単一の要素ごとに定義されるものではなく、広告オークションに参加するたびに、複数の要素を加味してリアルタイムに評価されます。主な品質の決定要素は次の通りです。
※ディスプレイ広告の場合も同様と考えましょう。
推定クリック率
広告がどれだけクリックされうるかという推定の値です。広告の過去のクリック数やインプレッション数の影響を受けます。
広告の関連性
キーワードと広告に含まれるメッセージとの関連性の高さを表します。
ランディングページの利便性
広告をクリックしてサイトを訪れたユーザーが目的の情報をどの程度簡単に見つけられるかを示す指標です。
広告の品質向上において重要な点とそうでない点
品質スコアに関するよくある誤解を解消するため、重要な点とそうでない点の例を簡単にまとめています。これらを理解することは、広告の品質を的確に向上させるのに役立ちます。
広告の品質が高ければ、クリック単価をより抑えて配信が可能です。そのため、購入や資料請求といった広告の目的達成以外で最も留意することは品質スコアと言えます。
リスティング広告の課金と支払い方法
課金方式を覚えよう
リスティング広告の課金方式は、成果が発生した時に課金となっており、最もポピュラーなクリック課金方式に設定した場合は、広告が表示されてもクリックがなれなければ料金はかからないため安心です。
■リスティング広告の課金方式
クリック課金・・・・・・広告がクリックされた時に課金
インプレッション課金・・広告が1000回表示された時に課金
再生課金・・・・・・・・動画が再生された時に課金
クリック単価制のキャンペーンでは、広告のクリック 1 回に対して支払い可能な上限額(上限クリック単価)を設定できます。
支払い方法
リスティング広告の支払い方法は、Google広告の場合は次の4つです。振込の手間、予算切れによる広告の停止リスクを考慮するとクレジットカードを推奨します。
- クレジット カードまたはデビットカード
- 振込
- コンビニエンス ストアまたは Pay Easy(ペイジー)※Googleのみ
- 毎月の請求書発行※Googleのみ、一定の条件を満たした場合のみ
支払いのタイミング
Google広告の場合
自動支払い(後払い)、手動支払い(前払い)が選択できます。
■自動支払いの場合
広告掲載後、最後の自動課金から 30 日が経過するか、予め設定した金額(限度額)に達するかの、どちらかが先に発生した時点で自動的に課金されます。
■手動支払いの場合
広告が掲載される前に料金を支払います。その後、広告が掲載されて費用が発生すると、前払いした金額からその費用が差し引かれます。支払い残高がなくなると、広告掲載は停止されます。
Yahoo!広告の場合
広告の掲載開始前に広告費用を入金する、前払い方式です。支払い金額は、広告アカントの口座に入金され、「前払い金」としてアカウント残高に表示されます。発生した広告費用はアカウント残高から差し引かれます。残高がゼロになった場合は、広告の掲載を停止します。
入金方法は自動入金と手動入金があります。
■自動入金
アカウント残高が減少した際に、あらかじめ指定した金額に消費税を加算した金額が自動的にクレジットカードから引き落とされます。
■手動入金
アカウント残高をその都度確認しながら入金できます。銀行振込の場合は、アカウントへの入金反映まで3営業日かかりますので注意してください。
リスティング広告の銀行振込につきましては、次の記事で詳しく紹介しております。
リスティング広告は銀行振込で前払いできるの?気になる支払のコトを解説します。【2021年最新版】
リスティング広告を始める為に必要なもの
必ず準備するもの
✓パソコン
ノートパソコン、デスクトップパソコンのどちらでもかまいませんのでパソコンを準備しましょう。
✓インターネット回線
有線LANや無線LAN、モバイルWI-FI端末を用意しましょう。
✓クレジットカード
Yahoo!広告、Google広告の両方に対応しているクレジットカードは次の通りです。
VISA、Master Card、JCB、American Express
✓Gmailアドレス
広告アカウントの設定をするために、広告用途のみに利用するGmailアドレスを取得します。
✓携帯電話
Gmailアドレス取得時や、アカウントの2段階認証用に携帯電話番号を使用します。メインに広告アカウントを利用する方の携帯電話番号を設定しましょう。
✓広告のリンク先URL
リスティング広告のリンク先URLに設定するランディングページを準備します。広告専用ページがなければ、ホームページでもかまいません。
あると尚可なもの
✓広告用バナー
ディスプレイ広告で使用する広告バナー素材です。
✓フォーム&フォーム入力完了ページ
広告の費用対効果を計るには、広告流入の出口となるフォーム入力完了ページ(購入完了ページ)が必要です。
✓広告用ランディングページ
キーワード・広告文とマッチした、専用の広告用ウェブページ(ランディングページ)があるとより成果に至りやすくなります。
✓Googleタグマネージャーの設置
リスティング広告を配信する場合、リターゲティングタグやコンバージョンタグなどのデータ取得用のタグをウェブサイトへ設置する必要があります。タグ設置を迅速に行うためにGoogleタグマネージャー(無料)を設置しましょう。
✓Googleアナリティクスの設置
ウェブサイトのアクセス数などを解析できるGoogleアナリティクスは、広告流入セッションの歩留まりを把握するのに役立ちます。
✓Googleマイビジネスへの登録
店舗をお持ちの方の場合、GoogleマイビジネスとGoogle広告を連携させることで、より効果的な広告配信が可能となります。
✓会社のメールアドレス
Yahoo!広告に掲載する場合は会社のメールアドレスが必須になります。
まとめ
リスティング広告についてご理解いただけたでしょうか。リスティング広告を始めるにあたり知っておきたい広告種類や仕組み、支払い方法等をご紹介しました。基本部分をご理解いただくことにより、自社がイメージする的確な広告掲載が可能となります。
少しでも皆さんのより良い商品・サービスアピールのお力沿いができれば幸いです。