人事担当者必見! ATSの選び方と失敗しない導入方法
ATSとは、煩雑な採用業務を一元管理して効率化する「採用管理システム」です。
ATSの選び方のポイントは、「必要な機能が備わっている」「ストレスなく利用できる」「システム連携ができる」「十分なセキュリティ対策ができる」の主に4つが挙げられます。
そしてATSの導入準備から運用までの手順は、「導入前の要件定義→ATSの選定→導入作業→テスト→運用開始」の大きく5ステップです。
本記事では、人事担当者に向けて、ATSの選び方・失敗しない導入手順などを簡単に解説します。
目次
ATS(採用管理システム)とは
ATSとは「Applicant Tracking System(アプリカント・トラッキング・システム)」の略で、直訳すると応募者追跡システム、意訳すると採用管理システムになります。採用管理システムとは、企業の採用業務を一元管理できるシステムです。
このATS(採用管理システム)の目的は、煩雑な採用業務の効率化になります。
採用業務は、応募書類のチェックや、複数回にわたる求職者との連絡・面接日時の調整・面接後の上司への報告など細かい業務がたくさんあり、いかに合理的に進めるかが重要になるからです。
ATS(採用管理システム)の導入メリットは、主に3つあります。
・採用業務にかかる時間とコストを削減できる
・求職者に対する対応がスピーディーになる
・社内における情報共有が円滑になる
ここまでATSの概要をお伝えしましたが、続いて具体的な機能について見ていきましょう。
ATS(採用管理システム)の主な機能
ATSの機能は主に5つあり、それは「求人情報」「応募者情報」「選考情報」「内定者情報」「分析レポート情報」の管理ができることです。1つ1つ簡単に説明しましょう。
求人情報の管理
求人情報の作成・掲載を、外注せずに、自社でスピーディーにできます。自社独自の採用ページを作成して、求人サイトに自動掲載が可能です。
応募者情報の管理
履歴書・職務経歴書といった応募者書類を一元管理できます。紙ではなくクラウド上で管理することで、紛失や盗難のリスクを減らすことが可能です。
選考情報の管理
面接のスケジュール・評価・進捗状況などを管理できます。利用するATSツールにより、細かく管理できる範囲も異なります。
内定者情報の管理
内定通知や内定者フォローの効率化が可能です。きめ細かいフォローが可能で、優秀な人材の内定辞退を防ぐのに役立ちます。
分析レポート情報の管理
採用活動にまつわるデータを蓄積して、分析して、レポートにまとめることが可能です。社内で分析レポートを共有することで、採用課題の発見・見える化にもつながります。
なお、どこの会社のATSを選ぶかによって、活用できる機能も少しずつ違います。そのため、次にATSの選び方について見ていきましょう。
ATS(採用管理システム)の選び方
ATSの選び方として、主に4つのポイントが挙げられます。結論からいうと、「必要な機能が備わっている」「ストレスなく利用できる」「システム連携ができる」「十分なセキュリティ対策ができる」の4つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
必要な機能が備わっている
そもそもATSを導入する目的は、業務効率化にあると説明しましたが、効率化したいものに合わせて機能を選ぶことが大切です。採用業務のフローにおいて、特に時間がかかる作業があれば、それを効率化できる機能を探してみましょう。いままで時間がかかっていたものが、大幅に時間短縮できる機能の実装が、極めて重要な要素になります。
ストレスなく利用できる
求職者も人事担当者も使いやすいATSを選ぶのが、理想的と言えます。使いやすいというのは、「操作しやすい」「見やすい」「わかりやすい」といったことです。使い勝手が悪いと、求職者の応募が減り、人事担当者もストレスを感じてしまいます。
システム連携ができる
これまで自社が利用していたITシステムやITツールとの連携がうまくいかないと、手打ちして連携するといったことになるので、注意が必要です。また、求職者がよく利用するチャットツールや求人サイトと連携できることも、ポイントになります。たとえば求職者に新卒の学生が多い場合は、LINEとの連携機能があるATSを選ぶといった具合です。
十分なセキュリティ対策ができる
履歴書・職務経歴書といった応募書類には、求職者の大切な個人情報が記載されているため、管理を徹底しなければなりません。もし情報漏洩事件が起きてしまえば、大問題になってしまうリスクがあります。たとえばSSL暗号化通信・二段階認証・IPアドレス制限(不正ログイン防止)・自動ログアウト機能など、セキュリティ対策が万全なATSを選びたいものです。
ATS(採用管理システム)導入の流れ
ATS(採用管理システム)の導入準備から運用に至るまでの手順は、「導入前の要件定義」「ATSの選定」「導入作業」「テスト」「運用開始」の大きく5ステップになります。それでは順番に解説しましょう。
手順1.導入前の要件定義
ATS導入を検討するにあたって、初めにやるべきことは要件定義です。要件定義とは、自社の業務内容に必要な機能や条件(要件)を決める(定義する)こと。具体的には、採用業務のフローを明確にし、ATSに必要な機能・設定・カスタマイズ内容、そしてデータの移行方法を決めます。
手順2.ATSの選定
要件定義が完了したら、数十種類以上あるATSのなかから、最適なものを選定します。自社の希望する条件や予算に合うATSの比較・検討を行い、絞り込んでいく作業が欠かせません。時間がかかるかもしれませんが、ATSの無料トライアル期間を利用して、1社ずつ試していくことも必要になります。
手順3.導入作業
ATS選定が終わったら、ATS(採用管理システム)会社や、システムインテグレーター(システムの設計・開発・運用・保守を一括して請け負う)会社に依頼します。導入作業としては、データの移行や設定、カスタマイズなどです。また、必要に応じて、既存システムとの連携やデータの一元化なども行います。
手順4.テスト
ATSの導入が完了したら、テストを行います。具体的には、実際に求人情報を登録し、応募者の情報を入力して、システムが正常に動作するかどうかを確認します。またユーザーからのフィードバックを収集して、課題や問題点を洗い出して、改善することが重要です。
手順5.運用開始
テストが問題なく終了したら、正式にATSを運用開始します。具体的には、求人情報の登録や管理、応募者情報の収集や管理、面接スケジュールの管理などを行います。また、必要に応じて、レポート作成や分析、改善施策の立案も行います。
この5つの手順を踏むことで、効果的なATS導入・運用が可能になります。
ATS(採用管理システム)のまとめ
最後に、ATS(採用管理システム)のポイントをもう一度おさらいしましょう。
1.ATSは、煩雑な採用業務を一元管理して、業務を効率化するのに欠かせないもの
2.ATS選びのポイントは、「必要な機能が備わっている」「ストレスなく利用できる」「システム連携ができる」「十分なセキュリティ対策ができる」こと
3.ATSの導入から運用までの手順は、「導入前の要件定義→ATSの選定→導入作業→テスト→運用開始」
採用業務の効率化を考えていましたら、ぜひATS導入をご検討ください。
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