ヤフー株式会社は12月15日、「広告サービス品質に関する透明性レポート 2020年12月リリース版」を発表した。
同社では、広告サービス品質向上のための取り組みで、ヤフーサービスおよび広告を安心して利用できるように透明性の確保を目指して2020年8月より情報を開示している。
1.広告の審査について(非承認数)
2020年度上半期(4月~9月)は、Yahoo!広告において、約1億1千万件(※)の広告素材を基準等に基づき非承認とした。2019年度下半期は、約1億6百万件を非承認としている。2019年下半期よりも非承認数が増加した要因(増加率128%)としては、2020年5月に不当表示を禁止する基準の審査基準の見直しなどが挙げられる。
2.広告の審査について(非承認数が増加した広告掲載基準)
独立行政法人国民生活センターのデータ(※)によると、定期購入(継続購入)を条件とした通信販売の消費者被害が増加しており、同センターより消費者に向けて注意喚起を促した。
このような消費者被害の増加を受け、定期購入の条件が分かりにくい広告に対する審査をより一層強化。
2019年下半期の不当表示の基準に抵触した広告の非承認数は約15万7千件だったが、この審査の強化が影響して、2020年上半期は約62万8千件となった。
3.広告掲載面の審査について
広告掲載面の事前審査では、ブランドセーフティとアドフラウド両方の観点で審査を行っており、2020年上半期の非承認率は前回2019年下半期と同水準で約18%となった。
審査対象デバイスは、アプリ掲載面が大幅に増加し、2019年下半期に比べ審査依頼はおよそ6倍。アプリ掲載面は、 2020年8月より株式会社Spider Labsが提供している「Spider AF(スパイダーエーエフ)」との連携を開始し、アドフラウド発生疑いのあるアプリを事前に検知する取り組みをより一層強化しているという。
※審査単位:原則サイトドメイン
申込み経路の異なる同サイト重複カウントあり
4.アドフラウドへの対策について
無効なトラフィックの排除を徹底し、無効クリックを検知して排除割合が2020年上半期は2019年下半期と比べ、1.5倍。特に検知した割合が顕著だったスマートフォンに関しては、特定の不正アクセスが多く集中しているが、継続的なブロックを行えている(※)。
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