電通、2022年版日本の広告費を発表。総広告費は過去最高の7.1兆円

株式会社電通(本社:東京都港区 社長:榑谷 典洋)は2月24日、日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2022年 日本の広告費」を発表した。

2022年の日本の総広告費は過去最高に

2022年1~12月の「日本の総広告費」は、前年(2021年)比104.4%で、過去最高7兆1,021億円になった。

新型コロナウイルス感染症の感染再拡大・ウクライナ情勢・物価高騰などネガティブな影響もあったが、「日本の総広告費」は増加した。

社会のデジタル化を背景に、好調な「インターネット広告費」の成長によって、市場全体が支えられたことが大きい。

▼日本の総広告費の推移

「日本の総広告費の推移(上記グラフ)」について補足すると、2020年の世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大で、広告販促キャンペーンの延期・中止などの影響で一時的にマイナス成長になった。

しかし、2021年、2022年は、インターネット広告が伸び、再びプラス成長で推移している。

テレビメディア関連動画広告が大きく伸長

まず2022年の「日本の総広告費」の要点としては、2022年の「テレビメディア関連動画広告」は、前年(2021年)に比べて、140.6%も伸長したが挙げられる。

次に2022年の「日本の総広告費」の全体像としては、下の表をご覧ください。

▼媒体別広告費(2020年~2022年)

以下、「マスコミ四媒体広告費」「インターネット広告費」「プロモーションメディア広告費」の具体的な内訳を見ていく。

「マスコミ四媒体広告費」の内訳

  1. 新聞広告費 3,697億円(前年比96.9%)
  2. 雑誌広告費 1,140億円(前年比93.1%)
  3. ラジオ広告費 1,129億円(前年比102.1%)
  4. テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連) 1兆8,019億円(前年比98.0%)

「インターネット広告費」の内訳

  1. インターネット広告媒体費 2兆4,801億円(前年比115.0%)
    インターネット広告媒体費の1つである「テレビメディアデジタル」が、前年比140.9%の358億円と大きく伸長した。
  2. 「日本の広告費」における「物販系ECプラットフォーム広告費(※)」 1,908億円(前年比117.0%)
  3. インターネット広告制作費 4,203億円(前年比109.2%)

(※)「日本の広告費」における「物販系ECプラットフォーム広告費」とは、生活家電・雑貨、書籍、衣類、事務用品などの物品販売を行うEC(電子商取引)プラットフォーム。

「プロモーションメディア広告費」の内訳

  1. 屋外広告 2,824億円(前年比103.1%)
  2. 交通広告 1,360億円(前年比101.0%)
  3. 折込 2,652億円(前年比100.8%)
  4. DM(ダイレクト・メール) 3,381億円(前年比98.1%)
  5. フリーペーパー(※) 1,405億円(前年比97.4%)
  6. POP 1,514億円(前年比96.2%)
  7. イベント・展示・映像ほか 2,988億円(前年比92.5%)

(※)フリーペーパーとは、タブロイド判タイプのフリーペーパー・雑誌タイプのフリーマガジン・電話帳の総称。

日本の広告費とは?

「日本の広告費」とは、日本国内における1年間の広告費(広告媒体料と広告制作費)の統計で、1947年に電通が始めた調査のこと。

「日本の広告費」は、電通が媒体社や広告制作会社の協力を得て、推定してものになる。

「日本の広告費」の推定範囲は、下の表のとおり。

<リンク>

https://www.dentsu.co.jp/news/release/2023/0224-010586.html