【景品表示法】令和2年度は15件の課徴金納付命令!総額11億7,238万円

消費庁は7月20日、「令和2年度における景品表示法の運用状況及び表示等の適正化の取組」を公表した。令和2年4月1日から令和3年3月31日までに景品表示法違反として調査した件数・措置命令件数・課徴金納付命令件数等が報告された。

新規調査件数は前年度より多い289件

令和2年度の調査件数440件のうち、前年度からの繰越しが151件、年度内に着手した新規件数が289件。新規件数は前年度より8件増となった。

処理件数は合計271件、課徴金納付命令は11億7,238万円

調査件数440件のうち、景品表示法違反として処理された総数は271件となった。処理内容は、措置命令が33件、課徴金納付命令が15件、指導が176件、都道府県や協議会に移送されたものが含まれる。

課徴金納付命令等の状況においては、14名の事業所に対して15件の課徴金納付命令を行い、11億7238万円の課徴金納付を命じた。
令和2年度は前年度より2件少なく、年々減少傾向にある。

新型コロナウイルスへの効果等を標ぼうする商品が増加

令和2年度に処理された商品役割分類では、消毒液・マスク・シャンプー・美顔器等の「保健衛生品」が77件と最多。

令和2年度以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、同ウイルスへの効果等を標ぼうする表示が増加。
特に消費者の関心が高い消毒・除菌に対する効果等を標ぼうする商品が多く、アルコール商品・次亜塩素酸水・空間除菌用品・健康食品等の表示について措置命令を行った。
措置命令33件のうち21件が消毒・除菌等の効果等についての不正表示である。

また、景品表示法に関する事業所から消費庁への相談件数は、令和2年度は17,127件(前年度15,956件)と前年度より増加。
除菌・抗菌・抗ウイルスをうたう表示に関する相談、マスクの性能表示に関する相談等が寄せられた。

<リンク>

「令和2年度における景品表示法の運用状況及び表示等の適正化への取組」の公表について

https://www.caa.go.jp/notice/entry/024985/