今までのビジネスモデルから脱却するため、昨今話題になっているD2C(Direct to Consumer)や単品通販に新たに参入しようとしている企業の方も多いと思いますが、
その際、どれくらい収益が見込めるか、どの時点でどれくらい在庫を持っていればいいか、自社にノウハウがない領域のため、お悩みになっている方も多いと思います。
本記事では、これからD2Cや単品通販に参入する、あるいは予定しているがどうやって収益シミュレーションを立てればよいかお困りの方に向けたノウハウを公開いたします。
収益シミュレーションのExcelテンプレートは以下リンクからダウンロードいただけます。
D2C・単品通販を始めるに当たって必要なこと
ペルソナを作成する。
ペルソナを設定せずに全方位でサービス提供を始めたいというケースのご相談を多々いただきます。
ですがこのパターンで成功することはほぼないのが現状です。
というのも、20代女性と40代女性では同じ肌に対するお悩みであっても、解決策、商品の品質、商品金額等のニーズが異なります。
同じ訴求ではどちらの層からも支持を得られず、商品が売れないという結果になります。
また、シミュレーションを立てるに当たって、明確なペルソナがあれば、ターゲティングもまた明確になります。
そうすると各広告媒体のCPCやCVRなどの数値は過去実績を使用することができるようになり、収益シミュレーションがただの数値合わせから、より精度の高いシミュレーションになります。
さらに、自社のリソースを活かしてどう顧客とコミュニケーションするのか、マーケティングとCRMを構築することができるようになります。 そのため、まずペルソナは明確にすることが必要です。
事業プランを設定する。
事業プランを設定することは購買モデルを設定することです。
・今の販売方法でよいのか。
・それともサブスクリプションを導入し、継続的な収益を目指すのか、
・損益分岐点はどこか。
この数値が無いと、どこで事業を見直すかの判断が出来なくなり、なんとなく売れている。なんとなく売れていないというただサービスを展開しているだけになっているケースが散見されます。
※他社がやってるからうちも真似したいという話をよくいただきますが、今の事業プランの状態からよりコストがかかって悪循環になる場合もあります。
必ず事業プランを作成しましょう。
在庫とキャッシュフロー
事業計画で在庫とキャッシュフローの関連性を見出していないことが多々あります。実際に商品の供給体制ができていなければお届けするものがありませんし、広告に投じた額にあわせて顧客数が増えなければ在庫は減っていきません。
単品通販・定期通販の事業モデルについて
単品通販・定期通販の事業モデルの特徴は、将来性を予測しやすく、比較的安定するビジネスモデルと言われています。そのため、新たに起業される方でも始めやすいのが特徴です。
D2C・単品通販を事業として成立させるためには
① 初回価格を抑えてでも新規顧客の獲得を増やす
② 獲得した顧客を商品のファンになってもらい、長期に渡り継続してもらう
この二点を達成することを考慮して、PLは作成していかねばなりません。
D2C・単品通販事業の考え方として顧客の状態は”新規”と”定期顧客”になります。
定期顧客は月毎に解約率を設定し、毎月の残顧客にその率をかけ続けていくことになります。
例えば初月に100件獲得したが、次月以降は毎月30%ずつ解約希望顧客がいると想定したパターンでLTVを算出し、毎月の利益がいくらなのかを計算。
利益が出た月には顧客のために新たな施策を企画したり、
損益が悪い月にはコストを抑える対策や準備も視覚的に判断していくことが出来るはずです。
まとめ
上記をしっかり算出することで、精度の高い収支シミュレーションが算出できるようになるはずです。
ただ、あくまでも収益シミュレーションは予定にすぎず、数字に根拠をもたせ、何をすべきかを簡潔にまとめるものです。
毎月のキャッシュフローや事業を常に把握し、アップデートをし続けていくこと。そして定期的に事業の見直しを行い矛盾点がないかを確認することで事業を育てていくことが大切です。
今回はWEB広告で効果が高いと思われる媒体を中心に、収益シミュレーションのサンプルを用意しています。あなたの事業に合わせて適宜修正しご利用ください。